なかなか消えない頑固な顔の毛穴の角栓。
角栓を無くして陶器のような肌になるには、正しく毛穴ケアをしなければいけません。
なぜなら、早く顔の毛穴の角栓を無くしたいばかりに、角栓を抜いたり押し出したりすると、摩擦や炎症などのダメージによって逆に顔の毛穴を目立たせる原因になるからです。
例えば、シートタイプのパックで毛穴の角栓を除去すると、毛穴の周りの角質まで剥がされて皮がむけることがあります。
その結果、角質がダメージを受けることで、色素沈着などの毛穴の角栓以外のトラブルも引き起こすのです。
このことから、顔の毛穴に発生する角栓は正しく除去する必要があります。
そこでこの記事では、頑固な顔の角栓を除去する方法や予防策について説明しているので、参考にしてみてください。
顔の毛穴に角栓ができる原因
角栓は古くなった角質などのタンパク質と皮脂が混ざり合ったものです。
その原因を知っておくことが、顔の毛穴の角栓を無くす根本に繋がります。
ここでは顔の毛穴に角栓ができる3つの原因を紹介するので、角栓を除去する前に確認しましょう。

乾燥による皮脂の過剰分泌
皮脂が過剰に分泌されると、古くなった角質などのタンパク質と混ざり合って角栓が作られます。
ホルモンの関係で皮脂の分泌量は10代から20代をピークに減少していきますが、肌の水分量が不足すると潤いを与えようとして皮脂が過剰に分泌される原因になるのです。
ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーとは、肌の細胞が生まれ変わるサイクルのことです。
健康的な肌は約28日間で新しい細胞になりますが、紫外線や加齢などによってターンオーバーのサイクルが乱れてしまいます。
その結果、古くなった角質が垢となって剥がれ落ちず、肌の表面に蓄積されるのです。
蓄積された角質は皮脂と混ざり合って、顔の毛穴を塞ぐ角栓となります。
メイクの汚れ
メイクの汚れが残っていると、角栓の原因となります。
なぜなら、古くなった角質と混ざり合って角栓を形成するからです。
特にファンデーションは、顔の毛穴の角栓を目立たせたり、角栓をより大きくしてしまったりします。
顔の毛穴の角栓ケアには丁寧にクレンジングすることが重要です。

顔の毛穴の角栓を除去するのにNGなこと
顔の毛穴を除去する際に気をつけなければならないことがあります。
NGポイントは3つです。
- 毛穴のシートパック
- クレンジングのし過ぎ
- 毛抜きやピンセットで角栓を抜く
この3つのNGポイントに共通していることは、肌に刺激を与えてしまう点です。
毛穴を広げたり摩擦によってダメージを与えたりすることは、角栓を大きく増やすことにもなります。
剥がすタイプの毛穴シートパック
角栓が沢山取れると気持ち良い剥がすタイプの毛穴シートパック。
使用後はスッキリした気持ちになるかもしれませんが、顔の毛穴の角栓を根本から改善して美肌になりたい方にはおすすめできません。
シートを剥がすときに、肌表面に刺激を与えるからです。
また、角栓と一緒に必要な角質も剥がれてしまう懸念もあります。
どうしても使用したい場合は、週に1回程度の頻度にしましょう。
収れん化粧水などで肌を引き締めるアフターケアも忘れずに行ってください。
クレンジングのし過ぎ
顔の角栓を浮かせて除去しようと、長時間クレンジングをすることもおすすめできません。
クレンジングをし過ぎると、必要な皮脂や角質まで落とされてしまい、バリア機能の低下や乾燥の原因になるからです。
そうなると、皮脂が過剰に分泌されたりターンオーバーが乱れたりして、角栓が増えてしまいます。
理想的なクレンジングは、1分程度でメイクや日焼け止めの汚れを素早く落としきること。
摩擦させないように優しく丁寧にクレンジングを行うことも大切です。
毛抜きやピンセットで角栓を抜く
顔の毛穴の角栓を毛抜きやピンセットで1本ずつ抜くと、毛穴の炎症や開きの原因になります。
色素沈着を起こして黒ずんでみえたり、毛穴が開いて余計に目立ったりするので、おすすめできません。
毛穴の黒ずみや開きは、自力だけで改善するのは難しいです。
角栓を抜いているときは快感を感じますが、後悔する可能性が高いので止めましょう。
もし毛抜きやピンセットで角栓を抜いた場合は、冷水や収れん化粧水などで肌を引き締めるアフターケアも欠かさず行ってください。
顔の毛穴の角栓の正しい除去方法
顔の毛穴から角栓を除去するには、自宅で地道に毛穴ケアを行う方法とエステやクリニックでプロに任せる方法があります。
自宅での毛穴ケアは経済的ですが、すぐに効果を得られるわけではありません。
一方でエステやクリニックでの毛穴ケアは、自宅での毛穴ケアよりも高価格ですが、美容効果を感じやすいのが魅力です。
自宅でできる毛穴の角栓を除去する方法
今回は3つの自宅でできる毛穴の角栓を除去する方法をご紹介します。
どの毛穴ケアも、肌に摩擦が生じないように優しく丁寧に行うことが大切です。
綿棒とベビーオイルでマッサージ
綿棒とベビーオイルで角栓が気になる部分を円を描くようにマッサージすれば、簡単に毛穴ケアができます。
マッサージをする前にホットタオルで肌を温めて毛穴を開かせると、さらに効果的です。
角栓が除去できたら、肌に刺激を与えないように拭き取ります。
その後は、丁寧に洗顔を行って化粧水や乳液などで保湿してください。
ベビーオイルが自宅にない場合は、他のオイルでも代用可能です。
添加物が配合されていないオイルを選びましょう。

泥の力で角栓を吸着
毛穴の汚れや角質などを吸着する働きがあることで有名な泥。
そのため、毛穴がケアできる洗顔料やパックには、泥を使った商品が数多く展開されています。
特に顔の毛穴の角栓に悩んでいる人は、泥が配合されている洗顔料を選んで、毎日のスキンケアに取り入れるのがおすすめ。
時間があるときには、角栓が気になる部分に泡をのせてパックするのも良いでしょう。
また泥が配合したパックなら、より効果的に毛穴ケアができます。
泥の中でも、クチャ・ガスール・ホワイトクレイ・ベントナイトといった成分が顔の毛穴の角栓ケアにおすすめです。

洗顔ブラシで角栓をかき出す
顔の毛穴の角栓に悩んでいるなら、洗顔ブラシで顔を洗うのがおすすめです。
洗顔ブラシをおすすめする理由は主に2つあります。
1つ目は、手では洗いにくい面積が小さい部分も洗えるからです。
特に小鼻は角栓ができやすいので、洗顔ブラシでしっかり洗うことが大切。
摩擦にならないように優しく円を描くように洗いましょう。
2つ目は、洗顔ブラシを使用すれば洗顔料を泡立てられるからです。
洗顔料を細かく泡立てることができれば、泡の表面積が大きくなります。
その結果、泡と汚れが馴染みやすくなり、細かい汚れまで落とせるわけです。

エステやクリニックで角栓を除去するなら毛穴吸引がおすすめ
毛穴吸引とは、ガラス管で毛穴に詰まった角栓などの汚れを吸い取る方法です。
自宅での地道なスキンケアと違い、専用機器で吸引するので、即効性があります。
エステやクリニックでケアをするなら、プロがアフターケアまで行ってくれるので負担が軽くなるのも魅力です。
しかし、汚れだけではなく必要な皮脂なども吸引されるのがデメリット。
敏感肌の人には適しませんが、超音波で古くなった角質を除去する方法やケミカルピーリングなど、他にも角栓をケアできる方法があるので、プロに相談してみましょう。
顔の毛穴の角栓を予防する方法
顔の毛穴の角栓は、古くなった角質やメイクの汚れに皮脂が混ざって形成されます。
皮脂が過剰に分泌され続けたり不要な角質が蓄積しやすかったりすると、角栓を除去しても増え続けるので、根本的な解決にはなりません。
顔の毛穴から角栓を無くすには、健やかな状態の肌を保つ必要があるのです。
しかし、スキンケアを徹底したり生活習慣を改善するのは難しいですよね。
そこで、忙しい人や面倒くさがりな人でも取り入れることのできる顔の角栓の予防方法をご紹介します。
スキンケア
顔の毛穴の角栓を予防するためには、角質を溜めないことと皮脂バランスを整えるスキンケアが重要です。
洗顔の前はホットタオルで汚れを落とす
ホットタオルで肌を温めると、毛穴が開いて汚れが落としやすくなります。
メイク汚れや不要な角質を肌に残さないために、洗顔前に一手間加えるだけで顔の毛穴の角栓の予防になるのです。
作り方は水で濡らしたタオルをラップで包み、電子レンジで30~60秒間温めるだけ。
少し冷まして電子レンジから取り出して、火傷に気をつけながら顔の毛穴の角栓が気になる部分に当てましょう。
汚れを落としやすくするだけではなく、血行促進による肌のトーンアップや化粧水などの角質層への浸透率アップなどの作用も期待できます。
保湿力を重視した化粧水や乳液を使用する
顔の毛穴の角栓の原因は皮脂の過剰分泌です。
思春期を過ぎた女性であれば、乾燥によって皮脂が過剰に分泌されます。
そのため、化粧水や乳液などを保湿力を重視した基礎化粧品に変更するのがおすすめです。
保湿成分にはヒアルロン酸やアミノ酸などがありますが、特におすすめな成分はセラミド。
肌のバリア機能を高めて水分保持力をキープする作用があります。
うるおいをキープすれば顔の角栓だけではなく、乾燥が原因の小じわや肌荒れなど肌トラブルの予防も期待できます。


ビタミンC配合の美容液もおすすめ
ビタミンCには皮脂の分泌を抑制する作用が期待できます。
スキンケアで取り入れるなら、化粧水よりも配合濃度が高い美容液がおすすめです。
ビタミンCには、即効性の高い水溶性、吸収率の高い脂溶性・水溶性と脂溶性の良いところをとった両親媒性があります。
皮脂の分泌を抑えるなら水溶性がおすすめですが、敏感肌の人には刺激を感じることがあるので注意が必要です。

収れん化粧水で引き締める
収れん化粧水とは、肌を引き締めることを目的として使用する化粧水のことです。
キメを整えたり皮脂の分泌を抑えたりする作用が期待できます。
収れん化粧水は保湿力がないので、通常の化粧水の代わりに使用せず、併用して使うのがポイントです。
使用するタイミングは、「洗顔後の化粧水の前」や「全てのスキンケアが終わってから」など製品によってバラバラ。
使用手順や注意書きをチェックしてから使用しましょう。
紫外線対策
肌が紫外線を浴びると、肌の内部である真皮層がダメージを受け、角栓の原因であるターンオーバーの乱れや乾燥を引き起こします。
さらに、紫外線は皮脂を酸化させて毛穴が黒ずむ原因にもなるので、日焼け止めは必須です。
紫外線は建物の中にも侵入します。
外出先だけではなく自宅にいるときもUVケアは欠かさないようにしましょう。
睡眠の質を高めて成長ホルモンを出す
毛穴の角栓の予防には、睡眠は欠かせません。
なぜなら、肌の細胞分裂を促進する成長ホルモンが分泌されるからです。
成長ホルモンの分泌量が減少すると、肌のターンオーバーのサイクルが乱れて角栓の原因になります。
1日6~8時間睡眠が理想ですが、忙しい人には難しいです。
そこで睡眠の質を高める方法を確認しましょう。
睡眠時間の90分前に入浴する
人間は寝る前に体内の温度が下がります。
睡眠時間の90分前に入浴すれば、眠りたい時間に体内の温度が下がるので、寝つきが良くなるのです。
ちなみに、入眠してから約3時間が成長ホルモンの分泌量が多いと言われています。
この時間帯に質の良い睡眠をとるためにも、睡眠時間の90分前に入浴することを心がけてみてください。
朝起きて日光を浴びる
朝起きて日光を浴びると、約14時間後にメラトニンが分泌されます。
メラトニンとは、成長ホルモンの分泌を促進するホルモンです。
催眠作用があるので、朝に日光を浴びれば夜に自然と眠くなります。
体内時計が調整されて生活リズムが整うので、日光を浴びることを習慣化するのがおすすめです。
寝る前のスマホはナイトモードにする
質の良い睡眠のためには、寝る前にスマホを見るのは避けましょう。
スマホの画面にはブルーライトが使用されており、メラトニンの分泌を妨害して睡眠へ悪影響を及ぼすからです。
もし、どうしても辞められない場合は画面をナイトモードにしましょう。
ナイトモードにすれば、ブルーライトの量を減らしてくれます。
しかし完全にブルーライトがカットされるわけではありません。
寝る前にスマホ断ちできるのがベストです。

まとめ
顔の毛穴の角栓の除去は正しい方法で行わないと、角栓を増やしたり別の肌トラブルを引き起こしたりする原因になります。
今回ご紹介した方法で顔の毛穴の角栓を除去して、毛穴の悩みから解放されましょう。
そのためには、顔の毛穴の角栓の予防も忘れずに行ってください。